「おススメの本を教えて」困った声に神対応してくれる「本ソムリエ」マンガ3選

2021年8月29日日曜日

マンガを楽しむ

t f B! P L
この本、おもしろいかなあ
 

どんな要望にも「ああ、この本ですね」と笑顔で即答


おススメの本を教えてください!

読書の秋。読みたいマンガや小説のことを調べるためにネットを検索していると、ヤフー「知恵袋」などでよく見かける質問です。


ワンピースみたいに、ワクワクできそうなもの」と具体的な声があれば、「何か、おもしろそうなヤツ」なんて、ばく然とした声も。

これに「カテゴリーマスター」ほか、いろんな人たちがおススメ本を紹介しています。

実は、マンガにもあるんですよ、おススメの本を詳しく教えてくれる作品が。


マンガ、小説のエキスパート、「ブックアドバイザー」「マンガ・ソムリエ」が主人公で、1を聞けば100、200まで教えてくれる神対応


読んでいると欲しくなっちゃうほど、くわしいんです。


この記事では、ばく然と「おもしろい本を教えて~!」と思っている人にハマる「おススメ本」を教えてくれるマンガを紹介します。


文芸書、②児童書・童話、③マンガの3ジャンルに分けて、


  1. 「書店員 波山個間子」(著者・黒谷知也)
  2. 「図書館の主」(篠原ウミハル)
  3. 「金魚屋古書店」(芳崎せいむ)

以上の3作品について解説していきます。


何かおもしろい本ないかなあ?」とさまよい求めている人も、これを読めば「こういうのが読みたかったんだあ~」と納得。お役に立ちますよ!


まだ知らない、おもしろい本に出会いたい欲求を満たしてくれる


自分が「本ソムリエ」マンガを好んで読むのは、「まだ知らない、おもしろい本が登場するかも⁉︎」というワクワク感があるから。

作品では「
題名が思い出せないけど、こんな内容」「ワクワクする旅の本が読みたい」とか、お客さんがいろいろ要望して話が展開するんです。

けど、読んでいる自分が「何かおもしろい本ないかな?」とさまよっているときは、「その本いいね!」とサムズアップしちゃう!

1.書店員 波山個間子


原作者は黒谷知也さん。KADOKAWAの「COMIC it」で連載され、単行本が全2冊刊行されています。


「青ひげブックス」で、「ブックアドバイザー」として働く書店員の主人公、波山個間子が〝ブック愛〟を駆使。


本を探し求めるお客さんと交流していくストーリー。


この波山さん、ちょっと人見知りで、ブックアドバイザーなのに接客がニガテ。


でも、本への愛情がものスゴイ!


働いているときは、常に本のことを考え、休みの日も一日中、本を読んでいる。


リュックを背負って自分の職場に行き、社員割引で数十冊をご購入。帰宅してまた読書。

本を購入し続けていたらオカネが続かないので、リュックを背負って図書館にも遠征する。

図書館内やカフェで読書し感涙。子供に「何でお姉ちゃん泣いてるの?」と指摘される。

本が読めるならどこでも幸せ


こんな人だから、本の知識がものスゴく深い! だから、お客さんが探している本の断片的な記憶だけでもたどり着けちゃう。


女性のお客さんが、20年前に子供の国語の教科書に載っていた作品を求めて来店。


戦争中の話で、疎開先から手紙に「〇」「✕」を書いて送る、という記憶しかない。

波山さんは一発で向田邦子さんの「字のない葉書」という作品だとつきとめる。

波山さんは、作品を説明するうちに内容を思い出して泣いてしまう。

お客さんももらい泣きし、「このお話が読みたかった。見つかってよかった」と本を購入する。

題名が思い出せない本を一発でいい当て、くわしい説明をしてくれて感極まって泣いちゃう。


こんな店員さんがいたら、うれしくなっちゃいますよね。


このストーリーは作品の第1話。初めて読んだとき心に刺さって、単行本を一気読みしちゃいました。


海外旅行の話で、冒険心があるやつ」という要望には、カヌーイスト・野田知佑さんの「ゆらゆらとユーコン」。


あっと驚くような本」がほしい人には、冒頭で隕石が落ちてきて人が死に、ミステリーが展開する泡坂妻夫さんの「乱れからくり」を紹介。


ほかにも、版画家の棟方志功さんのエッセイ「板極道」とか、「こんな作品があったんだ」と驚くラインナップを披露。


波山さんが優しく分かりやすく説明してくれるので、「何かおススメの本を教えて~」というムキには、ピッタリなんです。


2・図書館の主


篠原ウミハルさんの原作。「週刊漫画TIMES」で2011年から2017年まで不定期連載され、コミックスは全15巻。

タチアオイ児童図書館」で働く男性の図書司書、御子柴貴生が主人公です。


御子柴くんは児童書のスペシャリスト。児童書や童話の知識が豊富で造詣も深い。でも、接客面に難アリ…。


子供たちに「片付けのじゃまだ」「あっちいけ」とクチが悪い。


オトナの来館者にも「何だ、何しに来た」とつっけんどん。でも、ウケがいい。なぜかというと、


宿題の読書感想文を書くための本を探しに来た小学生。学校からの指定本はなく「指定本はつまらないよ」とナマイキな口ぶり。


御子柴くんは「懸命な教師だ」「膨大な書物の中から自分だけの一冊を見つける。まさに宝探しじゃないか」。

さらに「お前は大人に与えられた宝で満足するのか?ちっぽけだな」。

小学生は「バカにすんなよ」と、自ら選んだ「宝島」を借り、夢中になる。

何かおもしろい本はないかなあ~

つっけんどんなのに、子供の扱いと誘導が実にうまい!


小学生が「最後まで読んじゃうのがもったいない」というと、


読み終わったら、また新しい本を借りにくればいい

ここにはこんなに、お前を待っている本があるんだ

ホント、心憎いばかりです。そしてオトナには、


子供向けとバカにする男に「ここにある本を全部読んだというのか」「聞いたこともない本を馬鹿にするのは愚の骨頂だ」。

御子柴くんは論破した男に本の片付けをさせる。その際に一冊の本が男の目にとまる。

その内容は自分自身の境遇と重なり「自分のことを察してススメてくれたのか」と訪ねる。

御子柴くんは「本がお前を選んだんだ」と。

クチの悪い司書のアドバイスで、小学生も男も児童書のおもしろさに目覚め、リピーターになっちゃう。

憎たらしいいい方なのに、「よし、読んでやる!!」とムキにさせてしまう。本のススメ方や誘導が実にタクミなんです。

登場作品も「宝島」(ロバート・ルイス・スティーブンソン)、「ヘンゼルとグレーテル」(グリム兄弟)、「少年探偵団」(江戸川乱歩)など。


小さいころに読んだな~」と懐かしくなる作品がたくさん登場します。


登場人物が読み進めるかたちで説明しているので、初めて目にしたタイトルでも「こんな作品があるんだ」「読んでみようかな」と心を動かされます。


子供のころに読みたくて読めなかった本って、けっこうあるんですよね。


御子柴くんはいいます。「自分が読めなかった分、子供に読ませてやればいい、だから司書がいるんだ」と。


おススメの本」を探している人は、彼のクチの悪さにノッてみるのも手ですよ。


3・金魚屋古書店


芳崎せいむさんの原作。「月刊IKKI」で2004年から2014年まで連載されました。単行本は全17巻。


内外の古マンガを膨大に所有し、「ここに行けば探しているマンガが必ず見つかる」といわれる伝説のマンガ古書店が舞台です。


「金魚屋古書店」の代理店主、鏑木菜月がヒロインですが、この記事で紹介したいのが、斯波尚顕


店のいそうろうで三度のメシよりマンガ好き。まさに「マンガ・ソムリエ」です。

作品を探しているお客さんから、ストーリーを聞くだけで、マンガのタイトルを即答。


探しているマンガ雑誌の発売時期を聞いただけで、そのお客さんの好きな作品の傾向をいい当てる。


マンガを運んでいるときにコケても、本にダメージがないように転ぶ。


この書店なら探している本が見つかるかも


マンガに関しては、とてつもない知識と造詣の深さを誇る男。その秘密というか、理由はマンガバカだから。

誕生日は7月17日で「漫画の日」。まさにマンガの申し子。

店の常連さんからもらう誕生日のプレゼントは、幕末ものを描いた和綴じの肉筆マンガ本。

また、野球マンガ「ドカベン」で描かれている全試合の全スコアのデータなど。すべて本人がほしがっていたから。

フランスで発行されている米西部劇マンガ「ブルーベリー」を初めて手にしたときはフランス語がわからず、ひるんだ。

それでもマンガ好きの念力で読破し、大ファンになる。

作品に登場するマンガは千差万別。赤塚不二夫さんの「もーれつア太郎」、うえやまとちさんの「クッキングパパ」。


さらには、カバヤキャラメルのおまけで当たるともらえる「カバヤマンガブック」、先ほど出てきた「ブルーベリー」まで、実に幅広い。


しかも、斯波のおススメ本を含め、登場するマンガは出版された背景から内容までていねいに分かりやすく説明してくれます。


だから、知っているものなら「そうそう、そうなのよ」。読んだことのないものなら「こんな作品あったんだあ」と興味がわいてくる


マンガに関しては、「おススメ本」を探している人には「金魚屋古書店」はまさにドンピシャ


それに、この作品自体がおススメです。


番外編・おもしろい「本ソムリエ」たち


ここからは、おもしろくて変わった書店員さんが出てくる作品も紹介します。


1.ガイコツ書店員 本田さん

原作は「本田」さん。ウェブサイト「ジーンピクシブ」で2015年から2019年まで連載。コミックスは全4巻が刊行されています。


実際に書店員さんだった「本田さん」が経験したことがベースになっています。

ガイコツ姿だけど女性店員さんの「本田さん」が、英語が苦手なのに海外コミックスの棚などを担当。

外国人のお客さんが探している本を求めて来店してくるけどBL系が多い。

ガイコツ顔に冷や汗をかきながら、ドギマギ接客してる姿がメチャおもしろいんです。

2.デンキ街の本屋さん ソムリエさん

水あさとさんの原作。「月刊コミックフラッパー」で2011年から2017年まで連載。単行本は全18巻まで発売されています。


日本のとある電気街」に居を構える書店「COMIC うまのほね」が舞台。書店員さんの日常を描いています。


個性的な書店員さんが登場しますが、注目が「ソムリエ」さん。

長い前髪にあごひげ、無口な男性店員さんですが、マンガの知識が豊富。

自分にあったマンガを探してくれる「大ソムリエ大会」を開催しますが、BL系でもガンガンススメてくれる。

BL系読者の前に降臨した〝神〟みたいな輝く姿がおもしろいんです。



本の迷宮をさまよい歩くのも楽しいものです

まとめ・「本ソムリエ」作品は読む本に困ったときおススメ

本ソムリエ」マンガは、知っている作品や未読本を含め、たくさんの作品がていねいに、分かりやすく説明されています。


なので、これといったターゲットがなく、なんとなく「おススメの本を教えて~」という人にはピッタリです。


まずは、文芸なら「書店員 波山個間子」、マンガなら「金魚屋古書店」から選んでみてください。


もう一度、童話も読んでみたいな」という方は「図書館の主」もおススメします。


当ブログでは、ほかにも「オススメ厳選マンガ」を紹介しています。ぜひお読みください。


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紹介した3作品を「すぐに読みたい」という人は、スマホなどでダウンロードすれば即読みできる電子書籍版がオススメ。


「amazon」や「まんが王国」「ebookjapan」など、マンガストアの無料試し読みから入るのもOK。


ホント、楽しめますよ。





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