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三国志マンガには魅力的な主人公がたくさん |
目新しい主人公とストーリーが心を躍らせてくれる
約1800年前の英雄たちが、令和のマンガファンをトリコにしている「三国志マンガ」。
魏・呉・蜀。西暦100〜200年代の中国に存在した三国が、存亡をかけてせめぎ合う。
三国の威信と誇りをかけて戦う英雄・豪傑たちの無類の強さ、壮絶な生きざま。
大家・横山光輝さんの名作長編「三国志」をはじめ、たくさんの作品が描かれて大人気となっています。
でも「三国志マンガ」はたくさんありすぎて、何を読めばいいのか迷っちゃう。
また「三国志」といえば、吉川英治さんの名作長編小説や横山さんの作品が〝王道〟。
劉備玄徳をはじめ蜀の豪傑たちが〝正義の主役〟。ファンは大まかなストーリーやエピソードも把握しています。それだけに、
「ストーリーの流れは知っているので、目新しい主人公やストーリーの作品はないですか?」という声もあるんです。
この記事では数多くの作品から「目新しい主人公やストーリー」でオススメの「三国志マンガ」をチョイス。
- 「パリピ孔明」(原作・四葉タトさん、作画・小川亮さん)
- 「終末のワルキューレ異聞 呂布奉先飛将伝」(原作・終末のワルキューレ、作画・オノタケオさん)
- 「蒼天航路」(原作・李學仁さん、作画・王欣太さん)
上記の3作品について紹介、解説します。この記事を読めば、
「目新しい主人公やストーリーの作品はないですか?」と悩む人はナットク&マンゾク。
さらに作品を手にとってページを開きたくなりますよ。
3作品をチョイスした理由について
「三国志マンガ」のストーリーの原本となっているのは「三国志演義」。
1300~1600年代まで中国大陸に君臨した明の時代。歴史小説として成立しました。
主人公は後漢の皇帝の子孫として、衰えゆく王室を救うために奮闘する劉備。幕下で支える関羽、張飛、趙雲ら豪傑たち。
エピソードや時間経過から主役は諸葛亮(孔明)や曹操、孫権らも変わるがわる務めていますが、あくまでも主人公は劉備。
多くの作品が、このスタイルをベースとして描かれています。
この記事で紹介する3作品は、原本では2番手・3番手で登場する英雄・豪傑が主人公。
- 「パリピ孔明」では蜀の丞相で軍師を務めた諸葛亮孔明。
- 「終末のワルキューレ異聞ーー」では、三国志最強の武将として有名な呂布奉先。
- 「蒼天航路」では劉備のライバルで魏王となった曹操孟徳。
いずれも劉備に勝るとも劣らない強烈キャラ。彼らが活躍するストーリーがメチャおもしろい。
これが3作品をチョイスした理由です。ここからは1作品ごとに紹介、解説。各主人公についても説明していきます。
1.パリピ孔明〜神算の軍師が令和の渋谷で活躍
コミックサイトの「コミックDAYS」で2019年12月31日から2021年11月16日まで連載。
さらに移籍した「週刊ヤングマガジン」で2021年52号から現在まで連載中。
コミックスは計19巻が発売中(2024年11月8日時点)。累計150万部(2023年1月時点)と大人気です。
アニメ化もされて2022年4月からTOKYO MXなどで放送。
2023年9月27日からフジテレビ系で実写ドラマ化。主演の向井理さんの熱演が大人気を博しています。
主人公は諸葛亮孔明。劉備を支え蜀の丞相(中国の王朝の最高官)を務めた天才軍師。
三国志ファンの方ならいうに及ばず、そうじゃない人でも名前は知っている。「軍師」の代名詞といえる英雄です。
改めて「三国志演義」などの伝承・事績を調べたらスゴイのなんの。またホレ直しました。
★神算の軍師・孔明
先祖は前漢・元帝の司隷校尉(現在の警視総監)諸葛豊。父や叔父も郡の丞(副長官)や太守(長官)に任じられた人物。
政治・行政的な手腕があった一族だったようです。孔明も子供のころから才能を注目されていました。
荊州(湖北省)で晴耕雨読の生活をしていたとき、政治・行政・軍事的才能を聞いた劉備に3回口説かれて(三顧の礼)軍師になりました。
華北・魏の曹操、江南・呉の孫権らの勢力に対抗し後漢を再興するための「天下三分の計」を劉備に提唱します。
- 3勢力が三つ巴でこう着する間に国力を高める計略。劉備は家臣や軍も少ない弱小勢力。
- 勢力を広げる曹操のプレッシャーに苦戦。対抗するため呉とタッグを組む。「赤壁の戦い」は最高の見せ場。
- 呉・劉備連合軍が曹操の水軍を撃滅した火攻め。連合軍の悩みは自陣に吹く北西(逆風)の風。
- 孔明は「東南(追い風)の風を吹かせます」と涼しい顔で公約。天地の神に祈ると東南の風が吹き荒れる。
中国の占術・鬼門(八門)遁甲の知識を駆使し現地の気候を調査。大勝負に勝ったんです。
「赤壁の戦い」の結果、曹操、孫権は各勢力地を固めて劉備は蜀入り。見事に「天下三分」の状況を形成しました。
- 蜀は両国と交戦。孔明は八門遁甲を応用した八卦の陣で魏の鬼才・司馬懿仲達、呉の陸遜の軍を撃滅。三国の均衡を維持。
- 蜀に近い益州で反乱する異民族を討伐。孔明が発明した火を吹く竜の戦車や巧みな兵法で圧倒。
- 異民族から中国王朝で初めて徴収した税で軍費をため、北伐を決意。魏軍と激戦を展開。
孔明は異民族との戦いや劉備の死後に皇帝となった劉禅の補佐、丞相として政治・行政などの激務で体が衰弱していきます。
魏の司馬懿軍と戦った五丈原で病気が重くなり、54歳でこの世を去りました。
自身の像を作らせて死後も健在をアピール。司馬懿を撤退させて「死せる孔明、生ける仲達を走らす」と故事を作った孔明。
五丈原で「願わくは次の人生は命のやりとりなどない…平和な世界に生まれ変わりたいものだ…」と息を引き取る。その瞬間、ハロウィンで仮装した若者たちが集まる渋谷に転生。カオスな風景に「ここが地獄なのですね」。三国時代の服装に頭巾と羽毛扇。ドンピシャな孔明スタイルが若者にハマって大人気。クラブに連れて行かれる。大音量の中で聴こえてきた月見英子の歌声に「地獄の歌姫!!なんと華やかなのでしょう!!」と感動。若者に酒を飲まされて泥酔。道端で寝込んでいるところを英子に介抱される。自分が若いころの姿で生きていることに驚き「今世でも人民のため天下統一を目指すのも一興」。
知人のいない世界にいる寂しさと虚しさの中、英子の愛の歌を聴いて落涙。勇気づけられる。英子は歌手を目指しながらオーディションに落ちまくり、「潮時かな」とあきらめの言葉をつぶやく。
★納得しちゃう天才軍師の令和への適応力
作品タイトルを初めてみたとき。「パリピ⁉︎孔明さまを愚弄するのかッ⁉︎」。
「チャラい…」。正直そう思いました(すいません)。でもストーリーを読んだら「孔明が令和にハマっとる!」と大爆笑。
「孔明ならこんな感じで現代に適応できるんだろうな」とナットクしちゃいました。
孔明は1800年前の人。ハロウィンでハジけまくっている渋谷に来たら「ここは地獄か」と思うのも仕方ない。
英子の軍師になった孔明は、軍資金を貯めるために英子が歌うクラブでバイトをスタート。カウンターでお酒を提供するバーテンダーを任され、テキパキとカクテルを作りまくる。
孔明が駆使した占術の奇門遁甲には統計学の要素が含まれています。たくさんの情報とデータを集めてベスト回答を出す。
人からゲットできる情報もある。情報を得るための交渉力も孔明はズバ抜けてます。最たる霊が「赤壁の戦い」。
魏に対抗するために孔明は呉と交渉。呉王・孫権は魏と戦うことを迷い、総司令官の周瑜は孔明の真意を疑う。
弁舌を振るって孫権をその気にさせ、疑う周瑜をスカしながら三国志最大の戦いに引っ張り出したタフネゴシエーター。
孔明は次々と英子の味方を増やし「チーム英子」を結成。これも軍師の仕事の一つです。
英子は人気歌手・ミア西表から「私の出るイベントに出してあげる」と誘われる。2人が各自のステージに立つ時間は一緒。ミアは無名の英子を自分の裏で歌わせ、自分のステージを盛況に見せる作戦。結果は、英子のステージが大盛況に。孔明はイベント会場の見取り図を分析し仕掛けを施していた。
お酒を無料で振る舞って集めた客は、フロア動線に迷い英子のステージから抜け出せない。
まさに「三国志演義」で登場した孔明の有名な陣形です。
呉との戦いで指揮した劉備が敗走。追撃する呉の武将・陸遜を迷い込ませた「石兵八陣」。
陣内に八門遁甲を元にした複数の巨石を置いて敵部隊を迷わせる。陣内は砂嵐で方向が分からず、迷走した部隊は全滅してしまう。
孔明「必殺の陣」をステージで展開させて英子のアピールを成功させる。ホント、見事なストーリー展開です。
地形(会場)、気象、情報を収集し分析。練り上げた軍略で英子をステップアップさせていく神算の軍師の物語。
続きはぜひ、作品をお読みください。
2.終末のワルキューレ異聞 呂布奉先飛将伝〜三国志最強の勇将のスゴさ
原作は「終末のワルキューレ」(原作・梅村真也さん、構成・フクイタクミさん、作画・アジチカさん)。
進歩のない人類を滅ぼそうと決めた神々と、戦乙女に選抜された人類最強の戦士たちとのバトルを描いた人気作。
バトル第1回戦で人類代表として登場。北欧の軍神トールと壮絶なバトルを展開したのが呂布奉先でした。
呂布が三国志で勇名をとどろかせたエピソードを紹介するスピンオフ作品が「ーー呂布奉先飛将伝」。
オノタケオさんの作画がストーリーに迫力を与えています。
「月刊コミックゼノン」2019年12月号から2023年1月号まで連載。コミックスは全7巻(2023年3月現在)が発売中です。
さて呂布奉先。「三国志演義」では剛勇・豪胆の武将として登場。欲望に弱く人を平気で裏切る姿も描かれてます。
気のむくまま目前の道を進み、邪魔なものがあればブッ壊していくイメージ。
豪胆・豪快な伝承を紹介しますが、メチャおもしろい人物です。
★中華最強の呼び声高い呂布奉先
身長は一丈(約3メートル⁉︎)の偉丈夫。剛勇で無敵の武芸を誇る男。
突き、引っ掛ける、引き裂くブレードを合体させた方天画戟(ほうてんがげき)を愛用しています。
- 武芸を買った并州刺史(中国北部の地方管)丁原に使え親子のちぎりを交わす。
- 後漢王室でやりたい放題の武将・董卓と、義父・丁原とともに交戦。
- 董卓が「名馬・赤兎馬をやろう」と仕掛けた離間の策にハマる。赤兎馬欲しさに丁原を倒し董卓の幕下へ。
- 董卓を倒すため諸国の武将たちが連合軍を結成。呂布は連合軍の豪傑たちを瞬殺。
- 劉備の義兄弟・張飛と激突。加勢した関羽、劉備と1対3で闘い引き分ける。
連合軍は人間関係から空中分解。王室の司徒・王允が絶世の美女で養女の貂蟬を使い、董卓と呂布に離間の策を仕掛けます。
- 貂蝉が董卓と呂布にそれぞれ「お慕いしてます」とハニートラップ。
- 董卓が貂蟬を召しかかえる。貂蝉は呂布に「董卓から救って」と涙を流す。
- 貂蟬恋しさに董卓を暗殺。功績で奮武将軍となるが、大軍を率いた董卓の武将に襲撃され逃亡。
呂布は手勢を連れ中原をさまよい、徐州の劉備の元へ。ここでも劉備を裏切って…。
- 劉備が袁術と交戦。そのスキをついて徐州を占領する。
- 「呂布を除こう」とタッグを組んだ曹操&劉備と交戦。追い詰められ部下に腹いせをして恨まれる。
- 部下に大酒を勧められて泥酔し体を拘束される。身柄を引き渡された曹操に処刑される。
欲望に正直で、裏切りを重ね奔放に生きた呂布。でも武勇はトンデもなくスゴい。
4000年とされる中国の歴史の中で「中華最強」とされる男、呂布。秦末期に漢の高祖・劉邦と天下を争った項羽。南宋の時代に強敵・金の軍勢を打ち破った岳飛 etc。歴代の英雄たちをもしのぎ「中華最強の頂天」に立つ武勇の持ち主。大軍にたった一騎で立ち向かい、愛用の方天画戟で名だたる武将を瞬殺。あらゆる戦場で無敵を誇った呂布には、その武勇を象徴する7つの伝説(戦い)がある。
★呂布の7つの伝説とは
巨大な肉体。さまざまなブレードが組み合わさった重い方天画戟を軽々振り回す怪力。
愛馬・赤兎馬は「一日千里を走る」と呼ばれた駿馬。巨漢の呂布が乗っても疲れ知らずで敵兵をヒヅメにかける。
三国志屈指の勇将の関羽と張飛、劉備の3人と戦ったときも優勢。戦場での呂布と赤兎馬はまさに無敵コンビ。
そんな呂布の暴れっぷりが際立つ伝承が、ストーリーでは「7つの伝説」として登場します。
紀霊は小沛城を包囲。兵2000の劉備が撃滅されるのは時間の問題。呂布の軍師・陳宮は「次はここ(下邳)だ」と狼狽。呂布軍は8000人。「とうていかなわない」と困惑する陳宮に、呂布は「頭を落とせばいい」と紀霊狙いを明言。小沛城を包囲する紀霊軍の前に、呂布が丸太のような軍旗をかつぎ単騎で出現。この戦いを終わらせにきたと豪語する。紀霊は「賭けをしよう」。丘の上に立てた戟を矢で射抜けば戦いをやめる。ミスれば呂布に命をよこせと提案。呂布はかついできた丸太サイズの軍旗を持ち上げ、数百メートル離れた戟に向けて力投。
まさに怪物。三国志の「演義」でも有名なエピソードですが、呂布が使ったのは弓でした。
でも数百メートル離れたマトを射抜くにはトンデモない腕力、全身の力が必要。
呂布がトンデモない人だったことは確か。彼の迫力と魅力を高める演出でめちゃカッコいい。
ストーリーでは悪役・董卓との絡みも登場。漢王室を奪おうと狙う董卓にそむくけど〝裏切りモノ〟イメージはなし。
豪快で豪胆な〝好漢〟呂布が楽しめるのが作品の特徴でもあります。
7つの伝説のうち残る6つは、ぜひ作品を読んでお楽しみください。
3.蒼天航路〜快男児・曹操のあふれる魅力
原作は李學仁さん、作画が王欣太さん。「モーニング」で1994年47号から2005年50号まで掲載。
全409話に及んだストーリーはコミックス全36巻に収録。文庫版も全18巻が発刊されています。
テレビアニメ化もされて、2009年4月7日から9月29日まで日本テレビ系で全26話が放送されました。
主人公は魏を建国した曹操孟徳。「三国志演義」やマンガでは劉備のライバル、悪役で登場。
バイタリティーが強く不屈の闘志の持ち主。乱世でのサバイバルにピッタリの男。まさに「乱世の奸雄」です。
「演義」で劉備が主人公である理由は、漢王室を守ろうとした「義」のイメージがあるから。
でも歴史には当事者の数だけ事実がある。「蒼天航路」は曹操の目線で三国志を描いた作品です。
★「乱世の奸雄」曹操孟徳
曹操の先祖は前漢時代に丞相を務めた曹参。祖父は後宮の宦官(去勢された官吏)。父は大尉(今の防衛大臣)でした。
若いころは札付きのヤンチャ。智略があってはかりごともうまい。人相見の人は「治世の能臣、乱世の奸雄」と評価。
- 20歳ごろ漢王室に仕え、黄巾の乱では騎都尉(騎兵隊長という感じ)として出陣し大活躍。
- 朝廷でやりたい放題の董卓暗殺を狙ったが失敗。故郷に逃亡し挙兵。諸侯の連合軍が結成された際は盟主・袁紹を補佐。
- 連合軍崩壊後は人材を集め自力を高める。董卓の乱以後、荒廃した都から避難し流浪していた献帝を助け洛陽に入る。
- 朝廷の軍事力を使えるようになり、袁術や袁紹らライバルを撃滅。朝廷内の地位・実力を高め、自ら設置した丞相になる。
華北(魏)を領し、残る敵は江南・呉の孫権、弱小勢力ながら人望と実力がある劉備。三国志はクライマックスに突入。
- 曹操は江南を攻めるが呉・劉備の連合軍に赤壁で大敗。劉備が蜀に入り「蜀漢」を建国。
- 魏公、さらに魏王となる。三国で駆け引きが展開され、三つ巴の戦いを展開。
- 周囲が帝位に就くのを勧めたが丞相のままで通し、病没。
曹操の死後、息子の曹丕が献帝から禅譲され皇帝に。曹操は「太祖武帝」と呼ばれました。
子どものころから曹一族の期待を背負う。長じて朝廷に仕えても政治や行政のセンスと手腕で出世していく。兵法にも通じ、あふれる詩才。明るい性格は人を魅きつけ、従兄弟の夏侯惇や曹仁、荀彧や郭嘉ら才人が集まる。曹操も広く多く集めた人材で形成された曹操軍団は黄巾の乱、董卓の乱など多くの戦いで天下を狙う実力をつけていく。
「蒼天航路」の最大の特徴は、曹操の周りに集まる人たちを魅了する人間的な明るさ。
「三国志演義」や吉川版・横山版三国志に登場する曹操は、準主人公の悪役。
漢王室の再興のため奮闘する劉備、孔明、関羽、張飛ら「義の蜀漢」に対し、強い意志で野望を達成していく曹操。
人を手にかけても「大義のため」と意に介さない非情さ。虐殺者、独裁者のイメージ。
大軍で呉、蜀を攻めていく強大さに〝悪役感〟が漂っていました。
「蒼天航路」も史実や「演義」をベースに描かれていますが、ストーリーの曹操は底抜けに明るくてさわやか。
祖父で宦官の中常侍から預かった文書を手に、阿瞞(あまん=曹操の幼名)はいとこの曹仁と貧しい街を歩く。高額そうな文書を見た悪漢が襲撃。2人をボコボコにして文書を奪う。悪漢が戦利品の文書を確認していると、阿瞞は跳躍しながら高々と掲げた剣を振り下ろす。
ちみつな分析力と冷静な戦略眼をクールに発揮する姿もカッコいい。
曹操軍は約5000の董卓軍と向かい合う。わずか500騎ながら敵軍は曹操軍の威容に押される。有利な戦況を見た夏侯惇は攻撃を進言するが、曹操は500の兵が5000の敵をクギづけにする状況を高い戦果と評価。さらに「この状況を宣伝し曹操軍の評判を高めよ」と指令を飛ばす。
その姿に暗さはなく「大義」を達成するための強い意志を魅力的に感じる。読む人をワクワクさせてくれます。
人を魅了する覇気を放ち突き進む曹操の覇道を、ぜひ作品でお読みください。
まとめ・王道・三国志作品とあわせて読めば100倍楽しめる
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孔明が作った四川省・剣閣に通じる桟道 |
ここまで3作品について紹介、解説してきました。
- 「パリピ孔明」(原作・四葉タトさん、作画・小川亮さん)
- 「終末のワルキューレ異聞 呂布奉先飛将伝」(原作・終末のワルキューレ、作画・オノタケオさん)
- 「蒼天航路」(原作・李學仁さん、作画・王欣太さん)
孔明、呂布、曹操。いずれも三国志の〝王道〟作品の主役・劉備に負けない智略、武勇、魅力が描かれ読みごたえバツグン。
「ストーリーの流れは知っているので、目新しい主人公やストーリーの作品はないですか?」
そう悩んでいる人はぜひ3作品をお読みください。絶対にナットク&マンゾクできますよ。
そして横山さんをはじめ〝王道〟の三国志作品も読んでみてください。
漢王室の再興を目指す劉備の清廉(せいれん)さ。関羽、張飛、趙雲の強烈な武勇。やっぱりカッコいいですからね。
3作品とあわせて読めば、三国志が100倍楽しめますよ。
当ブログでは他にも吉川英治さんの小説版「三国志」を紹介した記事があります。ぜひ、ごらんください。
紹介した3作品を「すぐ読みたい!」という方には、スマホなどにダウンロードすれば即読みできる電子書籍版がオススメ。
「まんが王国」や「ebookjapan」などのマンガストアなら無料で試し読みもできますよ。

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