「アウトドアっておもしろいの?」「苦手」という人が好きになる外遊びの名作ベスト3

2021年8月22日日曜日

小説を楽しむ

t f B! P L
テントの向こうには美しい風景が広がっている


外遊びを楽しむ仲間を活字の魅力で増やそう



森の中で味わうさわやかな空気。浜辺に座って耳にする潮騒の心地よさ。


山や海など自然の中に飛び込んで楽しむアウトドア。メチャ楽しくてリフレッシュには最高の趣味、レクリエーションです。


人気マンガ「ゆるキャン△」のヒットでキャンプブーム。家族や友だち、彼氏や彼女と外に飛び出して楽しんでいる人が多いと思います


また「仲のいい友だちとキャンプを楽しみたい」「いい景色をあの人と一緒に眺めてみたい」と考えている方もいるでしょう。


でも、キャンプに誘ったらアウトドア苦手だから…って断られちゃった」なんてことがあったりします。


実際「アウトドアって、おもしろいの⁉」っていう人が少なくありません。


その理由をあげると、


「昼間は暑いし、ハダが焼けそうでイヤ」

「夜になると冷えるんじゃないの?」

「外でオシャレにゴハンを食べる意味が分からない。家で食べればいいじゃん!」

といったところ。さらには、


「トイレって、あるの? あっても汚そう…」

「だって、虫がいるじゃん…」

「ヘビもいるじゃん…」

おっしゃることは、ごもっとも。正論です。自分も初めはそう思ってました。

でも、ある本を読んだことで考え方が一変。


アウトドアって、キャンプって、おもしろいかも…


その一冊は作家&エッセイスト、椎名誠さんの小説「わしらは怪しい探検隊」。


この作品を皮切りにキャンプや川下り、釣りなどの小説とエッセイにドップリ。


アウトドアやってみてぇ~」という気持ちが高まり、社会人になって自由にできるオカネができ、家族もできて「さあ行くぞ!」。


みごとにハマりました。


アウトドア?何がおもしろいの?」「苦手」という方を、アウトドア好きになってもらうための方法があります。


脳ミソや本能にアウトドアの楽しさ、おもしろさが刺さる外遊びの名作本を読んでもらう。


要するに、おもしろい本を読むことでアタマの中に楽しいイメージを作ってもらう


そのために外遊びのおもしろい本としてオススメするのが


  1. わしらは怪しい探検隊
  2. のんびり行こうぜ」(野田知佑
  3. 二つの心臓の大きな川」(アーネスト・ヘミングウェイ

以上の3作品を紹介、解説します。


この記事を踏まえて「アウトドアっておもしろいの?」という人にススメてみてください。


気に入った一冊を差し出して「おもしろい本を見つけたよ」と。


読んだあと「興味がわいてきた!」「キャンプやってみようかな」と笑ってこたえてくれますよ。

おもしろい本を読むと、どうなるか

自分が生まれて初めて読んだ、アウトドアをテーマにした作品が「わしらは怪しい探検隊」。


この一冊をスタートに、次々と外遊び本とアウトドアにのめり込みました。


外遊びをテーマにしているメディアは小説やエッセイだけじゃなく、マンガやアニメもあります。


テレビのバラエティー番組でもキャンプなどアウトドアは人気のコーナーです。


そんな中でなぜ、小説やエッセイをススメるのか?


本の活字はマンガなどの映像以上に想像力をかき立て内容やディテールがくわしいイメージがわいてくるからなんです。


アタマの中がアウトドアのイメージでいっぱいになると、読んでおもしろかったシーンを「自分で再現してみたい」と思うようになる。


そして「早くやってみたい」。そんな強い気持ちが充満して「絶対やるんだ!」なんて信念みたいなモノが生まれ、ついに実現


そんな効果が生まれます。


その原因となった作品から紹介、解説します。


1.わしらは怪しい探検隊


焚き火でつくるキャンプ飯は格別にウマい!

1980年に「北宋社」から単行本、1982年に角川文庫版が刊行。


椎名さんを隊長に友人のイラストレーター・沢野ひとしさん、弁護士の木村晋介さん。


東日本何でもケトばす会」の隊員が、離島やキャンプ地に遠征し野営、焚き火宴会をやりまくる。


この作品は1960年代が舞台。琵琶湖(滋賀)、式根島(東京)、神島(三重)、粟島(新潟)などの遠征の模様が描かれています。


ただ、そのキャンプシーンはオシャレさのみじんもない。


男だらけで食って飲んで、焚き火して騒ぐだけ。でも、メチャおもしろい!

目的は焚き火して宴会。そのため人が来ない浜辺などを「キャンプ地とする」。

宴会のための食料、酒類を大量に買い込む。


そのため運び役が必要で、友人や職場の若手を「ドレイ」として招集。

大荷物にもかかわらず、鉄道など交通機関で移動する。

書いているだけで笑っちゃいます。そしてバカバカしさは、さらに加速。

調理はどでかい鉄板や鍋を使用。食材をひたすら煮込み、焼いて一気に食い尽くす。

酔っぱらってワケが分からなくなり、鍋のカレーの中に蚊取り線香が入っている。

キャンプ地の天候や地形の確認はテキトー。

大雨でテントが流されそうになったり、カミナリにおびえたり、蚊の襲撃を受けて一睡もできない事態に陥る。

理屈じゃない、本能に訴えるおもしろさ


この人たち、わざわざ離島まで行って何やってんの?


ホント、そう思います。

石を集めてつくった焚き火台に、浜辺の流木を叩き割って火を起こす。

その上に鍋と鉄板を直置き。酔っぱらって歌いながら焚き火の周りをグルグル回る。


おまえら、原始人か」と。


でも、この原始的なものがキャンプ、アウトドアの根本でダイゴ味


日々の暮らしとは違う、夜の林の中でのゴハン、焚き火からあがるオレンジの炎。パチパチと心地よく爆ぜる音。


理屈じゃなく本能的。やってるだけで楽しい。これがキャンプにハマる理由です。


「探検隊」シリーズは10数冊あります。シリーズが進むにつれて、キャンプシーンが洗練されていく感があります。


なので、根本的な楽しさを伝える意味では第1作が最高傑作。


アウトドアが苦手」という人に、ぜひ読むようススメてみてください。


2.のんびり行こうぜ


流れに乗って川を旅する。最高なシチュエーションだ

カヌーイストで作家、野田知佑さんの代表作の1つ。


野田さんは2022年3月27日に永眠されました。ご冥福をお祈りします。


作品は1986年に単行本が小学館から、1990年に新潮文庫版が発刊されています。


野田さんはカヌーで川を下りながら旅する「リバーカヤックツーリング」の先駆者として有名。


のんびり行こうぜ」では、千葉の亀山湖をはじめ、関東を流れる利根川、千曲川(長野、新潟)をカヌーでツーリング。


さらに余市川(北海道)、球磨川(熊本)なども漂い流れていきます。


川を漂いながら旅するカヌーの魅力がタップリ詰まっています。

カヌーにテント、ストーブ(コンロ)、ヤカン、服などキャンプ道具を厳選して搭載。

両端にブレード(漕ぎ面)があるダブルブレードパドルをあやつる。


緩やかな流れではゆったりと漕ぎつつ周囲の景色をながめ、急流では的確にパドリング。

日が暮れれば、開けた岸に漕ぎ寄せて、テントを設営し、ご宿泊。

川の流れに身を任せて流れていく。自由に。気ままに。


やってみたい!うらやましい!まさにアウトドアの極み、という感じ。

おなかがすいたら川岸へ漕ぎ寄せ、インスタントラーメンをパパッと作ってズズーッ。

魚がいそうな流れなら、舟から釣り竿を出して糸を垂れる。


川のそばに露天風呂があれば、やはり漕ぎ寄せて、ドブン。

時にはカヌー犬・ガクを旅の相棒に。ガクは野田さんのそばに座りながら、川の流れとすぎゆく景色を見つめている。

家の中では味わえない、自由な時間と空間


最高でしょ⁉︎ こんな自由な時間空間を、家の中で味わえるでしょうか? 


だれもが一度はやってみたいこと、ちょっと憧れていることを野田さんはやっちゃう。


だから読んでいて「いいなあ」「やってみたいなあ」とワクワクしてくる。


自分もカヌーにはずっと憧れつつ、オカネも度胸もなく実行できないまま。


でも一度だけ、素晴らしい体験をしました。


夏の北海道への家族旅行。ニセコ西部に流れる尻別川のカヌーツアーに参加したんです。


舟はデッキが広いカナディアンカヌー


奥さんと息子、それに愛犬(自己紹介ページに登場してます)が乗り込み、約5キロを下るツアーでした。


カヌーからみる川と周囲の景色。岸からながめるのと違って、ものすごく視線が低くて、だだっ広い


緩やかに流れる川の中央を進みながら、パドリングを楽しみ、流れる景色の美しさを味わう。


なぜか愛犬は舟首に仁王立ち。舟の進む先を黙って見つめている。


うちのワンコがカヌー犬になった!」と家族で喜び、カヌーが大好きになりました。


3.二つの心臓の大きな川


ヘミングウェイは生粋のアウトドアマンだった

米国の文豪、アーネスト・ヘミングウェイの名短編。


1925年に発刊された短編集「われらの時代」に収録。新潮文庫「われらの時代 男だけの世界」で読むことができます。


ヘミングウェイといえば「日はまた昇る」。


武器よさらば」「誰がために鐘は鳴る」「老人と海」などの長編小説も有名ですが、実は生粋のアウトドアマン


幼いころ父親にキャンプや釣りの手ほどきを受けアウトドアをマスター。大人になってからも米国の原野や川を野営して回っていました。


二つの心臓の大きな川」はヘミングウェイが10代のころの釣行経験をもとにした短編。


主人公はニック・アダムズ


食料、毛布などを詰め込んだザックにテントと釣り竿を両端に吊り下げて、野営しながら釣行を楽しむ。


ただこれだけ。ストーリー性なし。でも、おもしろい。カッコいい。

列車から駅のない原野で途中下車、汗だくで歩いて川にたどり着き、テントを設営。

石を集めて火を起こし、夕食。缶詰のスパゲティ、ポークビーンズを、ラードを落としたフライパンで炒める。


舌をやけどしてキャンプ気分を壊さないよう冷まして味わう。
言葉に飾りはなし。丁寧に、正確に、客観的に細かく情景や自分の心の揺れを表現している。


その描写が、その場にいるような感覚にさせてくれる。


読んでいると、自分がキャンプしている感じになるんです。

朝露に濡れた草地で動かず体を乾かしているバッタを捕まえ、ビンに詰める。

缶詰のそば粉を水で溶いてフライパンで焼く。玉ねぎを薄切りにしてパンにはさみかぶりつく。
清々しい空気の中で食べるキャンプの朝食は楽しいですよね。ヘミングウェイの朝食はドライで、それがカッコいい。


川でのフライフィッシング、そしてマスとの格闘シーンは圧巻。

エサのバッタを針に刺し、狙ったポイントに落とすため、道糸は重めのものを使う。

マスがヒットし、ググッと長い引きがくる。


マスが走るたびに竿がしなり、ブルッとふるえる。

臨場感バツグンの描写


描写が分かりやすくて、臨場感バツグン。

そしてキャンプ地まわりの描写も、心憎いほど細かくて目に浮かぶようです。

木にクギを斧でたたいて刺し、ザックを引っかける。即席の簡易収納棚。

テントの中に止まっている蚊を見つけ、マッチをすって、その火で蚊をジュッと焼く。
カッコいい!やってみたくなるでしょ⁉︎


読んでいるうちにキャンプと釣りのやり方が分かる。


ヘミングウェイって、こんな風にキャンプしてたんだ」「米国のアウトドアって、こうやって楽しむんだ」と納得。


自分もやってみたいなあ」と、うらやましくなりました。


ヘミングウェイの表現方法は新聞記者時代に身に着けたもの。


客観的に描写する手法は「ゆで卵のようにガチガチ」と評価され、「ハードボイルド」の語源になりました。


まとめ・だれもが持つ〝外遊びの欲求〟をくすぐって口説こう!


アウトドアに誘うなら本能的な楽しさをくすぐって口説こう

ここまで紹介した3作品の魅力で共通しているのは、


原始的、本能的な〝屋外での活動への欲求〟をくすぐること。


人には潜在的に外遊びしたい欲求がある。怖い敵がいるかもしれないけど、外に出たい。


だれもが心の中でそう思っているんです。


だから「アウトドアっておもしろいの?」という人を「キャンプに行こうよ」と口説くなら、3作品を読んでもらうこと


まずは、キャンプの楽しさが笑っちゃうほど伝わってくる「わしらは怪しい探検隊」を読むようにススメてください。


絶対に笑いながら「アウトドア、おもしろそうだね」「やってみようかな」といってくれますよ。


当ブログでは、キャンプやアウトドアについてほかにも紹介しています。よろしかったら、のぞいてみてくださいね。


ゆるキャン△で初心者でも完全マスター!キャンプの実践方法・火起こし編





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