坂本龍馬は薩摩藩士?フリーメーソン?暗殺の黒幕は?幕末の英雄の新事実が面白い「龍馬本」3作品

2023年1月3日火曜日

小説を楽しむ

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龍馬には新説がたくさんある

「亀山社中」「薩長同盟」は龍馬の功績じゃない⁉︎


幕末維新の立役者で土佐(高知)の英雄、坂本龍馬


昔も今も、老若男女の間で「日本で好感度NO・1」といえる偉人。ファンの人がたくさんいます。


そして「龍馬ファンのバイブル」とされてきたのが、大作家・司馬遼太郎さんの「竜馬がゆく」。

龍馬が成しとげたとされる「薩長同盟」。日本初の総合商社&私設海軍「亀山社中」。徳川幕府が朝廷へ政権を返上した「大政奉還」。


幕末史を彩る史実が「龍馬が1人でやった功績」として劇的に描写。司馬さんの龍馬像が〝正史〟としてファンに受け入れられていました。


でも最近では新資料や文献が発見されて龍馬研究が進み「新しい事実」が判明。


そんな流れを受けて、学校の教科書から「坂本龍馬」の名前が消えているんです。


さらに幕末の日本に影響を与えていた世界的な秘密結社のエージェントだった、なんて異説もあったり。それだけに龍馬ファンからは、


龍馬が薩長同盟や大政奉還を1人でやったといわれていたけど、本当はどうなの?


龍馬を暗殺した犯人や黒幕って分かってないみたいだけど、有力な犯人説を教えて⁉︎


龍馬がフリーメーソンの一員だったって説があるみたいだけど、どうなんだろう?


そんな声がたくさん上がっているんです。


そこで「龍馬が大好き」な当ブログでは、龍馬に関する「新しい事実」や異説がメチャ面白くて分かりやすい龍馬本」をチョイス。


  1. 新説 坂本龍馬」(著者・町田明広さん
  2. 龍馬史」(著者・磯田道史さん
  3. 龍馬の黒幕」(著者・加治将一さん

上記の3作品について紹介&解説します。


いずれも読みやすくて分かりやすい、メチャ面白い! 龍馬にの新事実や異説を詳しく知りたい人には一発回答の内容です。


新たな「龍馬の事実」が面白すぎて、さらに〝龍馬愛〟が深くなりますよ!

「龍馬ファンのバイブル」が見直されている


新説を知って龍馬がさらに好きになった

★「竜馬がゆく」は最高の参考書だった

これまで「龍馬ファンのバイブル」とされてきた司馬さんの「竜馬がゆく」。

ワタシも中学生のころに愛読。土佐の郷士(下級武士)の出身で、子どものころは弱虫で「よばあたれ寝小便たれ)」。

乙女姉さんに鍛えられ剣術家として成長。江戸で北辰一刀流の使い手になり、土佐藩を脱藩。幕臣の勝海舟から軍艦の操縦術をマスター。

強烈な個性と行動力を生かし政局が混沌とした幕末で活躍。「薩長連盟、大政奉還はみんな龍馬がやったことだよ」。

師匠である勝海舟の言葉そのままに、日本を維新に導いた英雄の物語にハマりました。

また龍馬が遭遇した史実の背景が分かりやすく&詳しく描かれている。読むだけで日本史が好きになる。最高の参考書でした。

作品の詳しい内容については、当ブログの「中高生におススメ!苦手な日本史が好きになる歴史小説4選と活用法で解説しています。


★3作品をチョイスした理由は?


「竜馬がゆく」は、資料などの取材度やストーリーの完成度がバツグン。作品=史実として、長く受け入れられてきました。

でも最近では筆まめだった龍馬の手紙や当時の関係者の書簡が見つかるなど「新しい事実」や異説が公表されていて、驚きの連続。

この記事で紹介&解説する3作品は、いずれも「新事実」や異説が分かりやすく&詳しく説明されています。さらに、

  1. 新資料・文献を研究して龍馬がかかわったとされる史実を検証し「新しい龍馬像」を描いている。
  2. 龍馬暗殺の実行犯&黒幕について、大量の資料・文献を検証して見事に指摘している。
  3. 龍馬の秘密結社説について、当時の日本で活動していた外国人の背景を検証して分かりやすく説明している。

上記の3ポイントが詳しくて分かりやすい。そしてメチャ面白いことが、3作品をチョイスした理由です。

ここからは1作品ずつ紹介&解説していきます。

1.「新説 坂本龍馬」




★幕末・薩摩藩研究の第一人者

著者は町田明広さん。2019年に集英社インターナショナル新書から発刊されました。

脱藩浪人で政治的バックボーンがない龍馬が、なぜ幕末の政局で活躍できたのか?

新資料・文献の検証や研究で提示した「新しい龍馬像」が、驚きをもってファンに迎えられました。

町田さんは神田外語大の准教授。日本近現代史が専門で、特に幕末の薩摩藩の研究への評価がメチャ高い方です。

町田さんは薩摩藩の政治状況や藩士の手紙などの資料・文献を検証。「龍馬は薩摩藩に抱えられた〝藩士〟」であると前提して、研究成果を発表。

  1. 龍馬は「亀山社中」と距離があり、実際の社中の主導者は饅頭屋長次郎。しかも「亀山」は明治時代に付けられた創作。
  2. 薩長同盟の主導者は薩摩トップの小松帯刀と長州トップの木戸孝允。龍馬は双方にパイプを持つことから連絡役だった。
  3. 龍馬が果たした重要な役割は「薩土盟約」。その際に発案した「大条理プラン」が大政奉還につながっている。

上記の3点の研究成果がメチャ面白いんです。

★龍馬は〝薩摩藩士〟で「亀山社中」とは距離があった

龍馬は脱藩浪士ながら、師匠の勝海舟が創設した海軍操練所の塾頭。土佐脱藩の仲間を操練所に集めていました。

一方の薩摩藩は海軍や海運事業を重視。蒸気船を操縦・運営できる人材がメチャ必要でした。そのため雇ったのが龍馬たちだったんです。

今でいうなら企業間の業務契約。そして拠点は当時の海運業の中心地である長崎・亀山においていました。

薩摩は龍馬たちのことを「龍馬の社中」と認識し「亀山社中」とは呼ばなかった。「亀山」は明治時代に付けられた創作。

「社中」の実質的なトップは饅頭屋こと近藤長次郎。長崎にほとんどいなかった龍馬にかわって社中を切り盛りしていました。

土佐の町人の出身ですが、外国事情などの学識や経営手腕がとても高い人。薩摩藩に内外事情や対処法を提出して一目置かれたり。

長州藩の軍艦・武器購入の際に外国商人を斡旋するなど活躍。薩摩藩の国父・島津久光や長州藩主の毛利敬親元徳親子にお目通りしたほど。

龍馬と長次郎が「社中」のツートップ。幕末史では印象が薄い長次郎を再評価しています。

★エージェント龍馬

長崎で不在だった龍馬は何をしていたのか? 

町田さんは〝薩摩藩士〟として長州や幕府の情報を収集、連絡役として奔走したと力説しています。

薩摩藩は龍馬が持つ長州藩や幕府の要職者とのパイプを高く評価。情報収集&連絡要員として雇っていた。

今でいう薩摩藩の契約社員。「薩摩」の名前を使って行動できる〝準藩士〟といった感じ。

脱藩浪人で政治的バックボーンがない龍馬が政局のキーマンとして活躍できた理由です。

その最たる事例が1866(慶応2)年に成立した薩長同盟。龍馬がエージェントとして薩長の間を取りもち、同盟の下地を作ったこと。

主導したのは小松と木戸。討幕を模索する薩摩は仲間が必要。長州も藩主の復権と幕府の征伐を回避する斡旋役が必要。

薩摩は藩の方針を提示し長州が合意。同盟というより取り決め。「小松・木戸覚書」といった方がふさわしい内容。

木戸は国元に「取り決め」を認めてもらうため証人が必要。連絡役だった龍馬に朱色のお墨付きを書いてもらった。

「竜馬がゆく」などでは、薩長が交渉で平行線をたどる状況に怒った龍馬が西郷吉之助隆盛)にひと言「長州がかわいそうじゃないか」。

この言葉が薩長同盟を成立させたとしています。一方の町田さんは、龍馬の役割は同盟の下地を作ったこと。斡旋能力を評価すべきだと主張しています。

★「薩土盟約」の立役者として再評価

鹿児島にある龍馬と妻・お龍の像

町田さんが龍馬に関して、最評価すべきだと主張しているのは「薩土盟約」の斡旋。

その際に発案した「大条理」が大政奉還や「五箇条の御誓文」につながったこと。この2点だというわけです。

「薩土盟約」は薩長の討幕機運が高まった1867(慶応3)年、薩摩藩と土佐藩の間で結ばれた政治的な提携です。

土佐藩は藩公の山内容堂が幕府への恩義を重んじて、討幕に加担したくない。でも時流には乗り遅れたくないというジレンマがあった。

容堂の悩みを解決し政局にマッチする策として、藩トップの1人である後藤象二郎と龍馬が推進したのが「薩土盟約」です。

内容は幕府が大政を奉還し将軍職も辞める。政治権力を朝廷に一本化すること。

そして外国と渡り合う政府を作る。これを「大条理」として藩の方針とするもの。

土佐藩は「大条理」を受け入れ薩摩藩にも提示して合意。土佐は幕府に建白書として提出。

15代将軍・徳川慶喜が受け入れ「大政奉還」に至った。

町田さんは、龍馬が後藤に大政奉還論を説明していたことから「大条理は龍馬の発案だ」と主張。高く評価しているんです。

大政奉還を推し進めるために龍馬が起草したものとして「船中八策」が有名です。

上下二院議会の創設など新政府の方針を記述。これが王政復古での新政府方針である五箇条の御誓文の源流になったとされてきました。

ただ最近の文献研究で「船中八策」は明治時代に創作されたものとする説が有力です。

町田さんは「大条理」が龍馬の国家観と見識が反映されたものだとして、龍馬の思想が五箇条の御誓文につながっていると主張しているんです。

★交渉力と政治力にあふれた「新しい龍馬像」

町田さんは「薩長同盟の立役者」「亀山社中の設立」など龍馬の功績とされた事績を検証。伝説や創作であることを提示しました。

ファンを魅了した伝説を否定することで「新しい龍馬像」を描いています。

それは、ズバ抜けた交渉力と難局での行動力突破力にあふれた大政治家の姿。作品を読めば、新たな龍馬の魅力を感じることができます。

町田さんは最終章で龍馬を暗殺した実行犯黒幕についても言及しています。ぜひ作品をご覧ください。

そして実行犯と黒幕については、次項で詳しく紹介&解説します。

.「龍馬史」


 

★文献検証のスペシャリスト

著者は歴史学者の磯田道史さん。2010年に文藝春秋社から単行本が発売され、2013年に文庫化されています。

国際日本文化研究センター教授。大量の文献を収集して検証するスペシャリスト。この作品でも文献の徹底研究で龍馬の実像に迫っています。

読みどころは、何といっても龍馬暗殺の実行犯と黒幕に迫る検証と考察です。


★大政奉還の成立直後に落命


1967(慶応3)年11月の大政奉還から1カ月後の12月10日。龍馬は潜伏していた京都・近江屋で刺客に暗殺されました。


討幕派にとって、龍馬はエースの1人。土佐藩にとっては薩長にパイプを持つ看板選手。薩長にとっては間を取り持つ大事な連絡&交渉人。


しかも幕府に代わる新政府の設計図を描こうとしていた重要な人物でした。


それだけに討幕派は下手人・犯人を探索&捜索しまくりました。


★すさまじい犯人への報復


龍馬を失った討幕派による下手人の探索&捜索で、真っ先に対象として上がったのが志士を切りまくった怨敵、新撰組


特に土佐人の怒りはすさまじかった。戊辰戦争での下総流山の戦いで出頭してきた新撰組局長・近藤勇への処置は異例でした。


当時の武士に対する正式な処置は切腹でしたが、近藤の場合は斬首にしたほど。


さらに海援隊が操艦していたいろは丸の沈没事故を起こし、龍馬に多額の賠償金を払わされた紀州藩


報復されたとして、龍馬の部下だった陸奥宗光が指揮して紀州藩の要人を襲撃。要人を警護していた新撰組隊士とも切り合いになりました。


有力とされたのが幕臣で結成されていた見廻組。箱館(函館)戦争で捕虜になった元隊士の今井信郎の供述によるもの。


「与頭の佐々木只三郎と今井を含めた部下6人で龍馬を切った」という供述です。


司馬さんの「竜馬がゆく」では、暗殺者を「見廻組の佐々木只三郎指揮の6人」としています。


★実行犯&黒幕の諸説


龍馬の暗殺犯には諸説ある

これらの史実をベースにして検証が行われ、さまざまな実行犯&黒幕説が主張されてきました。


磯田さんも作品中で紹介している主要な説は以下の5つ

 

  1. 【新撰組犯行説】京の治安を守るため尊攘の志士を切りまくっていた新撰組による犯行説。
  2. 【紀州藩黒幕説】海援隊「いろは丸」が紀州藩船と衝突し沈没。莫大な賠償金をふんだくった龍馬への恨みで襲ったという説。
  3. 【見廻組犯行説】今井の供述の通り、佐々木が指揮する6人が襲撃したとする説。
  4. 【土佐藩黒幕説】龍馬の功績を妬んだ藩士の犯行。大政奉還を推進した家老・後藤象二郎が、立案者が龍馬だったことを隠したという説。
  5. 【薩摩藩黒幕説】武力倒幕を狙った薩摩は大政奉還で肩透かしを食らい、龍馬を「裏切り者」として手を下したという説。

第4説、第5説に関しては当時の政局を考えれば信ぴょう性が低い。


現在は、明治維新後のさまざまな証言から考察された「見廻組犯行説」が有力。磯田さんもこの説をとっています。


★見廻組犯行説をさらに深掘り


磯田さんは、これまでの分析と検証を踏まえ「見廻組犯行説」を前提として「幕府黒幕説」を主張しています。


この裏付けの仕方が秀逸。多くの文献を調べ上げ「見廻組犯行説」を深掘り。真の黒幕を指摘している。説得力バツグンです。

龍馬は死の5日前に幕府高官の永井尚志を訪問。大政奉還後の慶喜の処遇などを相談していたもよう。

永井屋敷のそばには見廻組の佐々木只三郎が下宿。龍馬を目撃していた可能性がある。

京都の治安を守っていた見廻組にとって、龍馬の存在、活動は幕府にとって極めて危険だと警戒していた。

佐々木は龍馬の危険性について、見廻組を統括する「トップ」に報告。その結果「龍馬暗殺」の承認が降りた。

龍馬襲撃後、「トップ」から佐々木に褒状(おほめの言葉)が出ている。

状況証拠や信ぴょう性のある文献の内容を「これでもか!」というくらい積み重ねて提示。

圧倒的な説得力に「なるほどな」とうなずいてしまう迫力があります。

★「龍馬暗殺に謎なし」

当時の見廻組は、京の治安を守る幕府の出先機関「京都守護職」の配下でした。そして京都守護職といえば会津藩の松平容保

さらに会津藩には佐々木と深いつながりがある要人がいて…。ここから先は、ぜひ作品をお読みください。

磯田さんの検証は名探偵のごとく、明快で分かりやすい。説得力にあふれていて、ワタシも激しく同意しています(笑)。

磯田さんは「龍馬暗殺に謎なし」と断言。読みごたえバツグンですよ。


3.「龍馬の黒幕」

★龍馬と秘密結社の関係を暴く⁉︎

映画監督でもある作家、加治将一さんの著作。2006年に祥伝社から「あやつられた龍馬」のタイトルで単行本が刊行。

2009年に「龍馬の黒幕」と改題され、文庫版で発売されました。


読みどころは、何といっても「龍馬はフリーメーソンに操られていた」と主張する加治さんの検証と考察です。


★フリーメーソンについて


フリーメーソンは、世界に600万人超の会員が在籍し「友愛」を唱える世界的な秘密結社


結成の起源は諸説ありますが、最も古くて14世紀末。ヨーロッパで活躍した石工職人の組合が始まりともいわれています。


代表的なゴシック様式のように、西洋の建築物は精巧な設計・技術を駆使して建てられています。


建築スキルは職人たちが生きていくための企業秘密。師匠から弟子へ密かに継承されていました。


フリーメーソンの秘密結社という性格。有名な「コンパスと定規」のシンボルマークは、その名残りだといわれています。


会員には、モーツアルトら音楽家もいれば、物理学者のニュートンなどさまざま。


政治家ならジョージ・ワシントンら歴代の米大統領。英財閥の祖、ロスチャイルド家と数えきれないほど。


1969年の米アポロ計画で、人類で初めて月に着陸しムーンウォークしたアームストロング船長ら乗組員もメンバーとされています。


フリーメーソンの目的についても諸説あります。


「日本メイスン財団」のホームページによると、会員の自己成長を求め、またそのことを通して社会の向上を求める友愛組織です」。


さらに「秘密結社ではなく、秘密のある結社」と説明されています。


ただ、都市伝説マニアや陰謀論者の間では「陰からの世界の支配」「世界を牛耳ること」なんてことがささやかれています。


フリーメーソンには豊富な資金があり、アメリカの独立戦争やフランス革命にも関わったという説があるからです。


★日本の明治維新にも暗躍


世界中の政治革命に関わったとされているフリーメーソンは日本の明治維新にも影響を及ぼした」。


これが、加治さんが作品で主張しているキモなんです。


フリーメーソンが各国の革命に関わった理由は、会員、そして組織の自由な活動(商売)を維持、拡大するため。

幕末当時は、欧州列強が中国(清)を食いものにして日本も開国させた状況。幕府と薩長の倒幕派の二極が対峙する局面。

英国は新政府を樹立させて食い込もうという狙いで薩摩を支援。英国からやってきたのが、武器商人のトーマス・グラバー。

幕末では、陸軍組織のノウハウなどを伝えたフランスが幕府を支援。

一方で薩長など西国の大名に討幕の機運があるとみた英国が、薩英戦争を機にバックにつく状況になっていました。

そして英国政府に強い影響力があったとしているのがフリーメーソン。加治さんは秘密結社の意をくんで来日したのがグラバーだと主張しています。

★志士を支援したグラバー

長崎のグラバー邸

グラバーは長崎に商店を構え、銃などの武器や船の販売をしていました。

一方で討幕派の武士を支援。その中には長崎で活動していた龍馬もいました。

長崎に史跡として残っているグラバー邸。往時をしのばせる西洋建築で人気のある観光スポットです。

最近になって判明しましたが、グラバー邸には隠し部屋があった。商談などにやってきた薩長系の武士をかくまっていたんです。

それじゃあ、グラバーはフリーメーソンのメンバーだったのか? 加治さんの検証では、

グラバーはフリーメーソンに関わりがあった。とはいえ、メーソンの末端、もしくは「出先の代理店」的なポジション。

その背後には前述した英大財閥、ロスチャイルド家があった。

要するに、メーソンの窓口だったグラバーが龍馬を支援、維新をアシストしたというのが、加治さんの考察です。

★メーソンに見放され…


メーソンが日本の明治維新でも影響力を及ぼしていたという主張。当時の海外列強国と日本の関係を考えれば信ぴょう性のある面白い話です。


加治さんによれば、龍馬はメーソンに見放されます

討幕派が優勢になる中、龍馬は内戦を避けて幕府や薩摩・長州・土佐など雄藩連合の「ワンチーム」での新政府を目指していた。

一方で幕府を完膚なきまで叩きのめして新政府を樹立したい討幕派と、密かに支援するメーソンにとって龍馬は邪魔者だった。

幕府、薩・長・土、メーソン。どこにも居場所がなくなった龍馬は孤立していた。

そして龍馬は「邪魔者は排除するべきだ」と考える薩長の意を受けた人物に…。

この先は、ぜひ作品をお読みください。

まとめ・さまざまな研究成果を知って「新たな龍馬像」を楽しもう


高知の龍馬ラテ。美味しそう

「竜馬がゆく」を読んでファンになった人は、司馬さんが描いた「竜馬像」に縛られている。絶対視するあまり、新しい研究成果に耳を貸さない。


いわゆる「司馬史観」の呪縛。ワタシも同じような傾向にありました。でも最近は、


龍馬が討幕や活動資金の不足を補うためお金を偽造しようとしていた


討幕の兵力を増やすため、キリシタンを扇動しようとしていた


なんて新しい情報がたくさん紹介されています。


の龍馬研究って、どうなっているんだろう」と興味を持ったのが、ここまで紹介した3作品を記事で取り上げたきっかけです。

  1. 新説 坂本龍馬」(著者・町田明広さん
  2. 龍馬史」(著者・磯田道史さん
  3. 龍馬の黒幕」(著者・加治将一さん


上記の3作品は、いずれも龍馬に関する「新しい事実」や異説についてメチャ面白くて分かりやすい傑作。


龍馬が薩長同盟や大政奉還を1人でやったといわれていたけど、本当はどうなの?


龍馬を暗殺した犯人や黒幕って分かってないみたいだけど、有力な犯人説を教えて⁉︎


龍馬がフリーメーソンの一員だったって説があるみたいだけど、どうなんだろう?


という人にはストライクで、マンゾク&ナットクできる内容です。


読めば読むほど、龍馬に関する新しい事実を知ることができて、もっと龍馬のことが好きになりますよ!


また当ブログでは、他にも面白い歴史本・マンガを紹介しています。よろしければ、のぞいてみてください。





この記事で紹介した龍馬3作品を「すぐ読んでみたい!」という方には、スマホなどにダウンロードすれば即読みできる電子書籍版がオススメ。


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