夏到来!読めば酷暑でもゾ~っと凍りつく最恐「心霊マンガ」ベスト5

2021年7月23日金曜日

マンガを楽しむ

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夏の納涼には心霊マンガが一番です…
 

ホラーは実話的な心霊モノが最高に涼しくなれる


暑い、暑い夏。最近は朝からムシムシして、カーッと暑くなってくる。

まさに酷暑が続いて「なんとかして〜!」なんて悲鳴があちこちで上がります。

じゃあ、どうする? 

クーラー、扇風機、アイス、かき氷。冷たいモノなどで涼をとるのはいいですが、やっぱり体の芯から凍えるくらいの刺激じゃないと…。 となれば、怖い話。中でも、怖さが尾を引いて体が縮みあがる実話的な心霊マンガがベスト! 

  1. 恐怖新聞
  2. 亡霊学級
  3. 強制除霊師・斎シリーズ
  4. 事故物件住みます芸人のお部屋いって視るんです!
  5. 怪談和尚

この記事では、私が震え上がった上記の5作品を解説します。

暑すぎて死にそう…」「誰かなんとかしてー!

なんて、悲鳴をあげている方。酷暑が吹き飛ぶくらい、背筋がゾーっとすること間違いなしですよ。

なんで実話的な心霊マンガがいいの?


怖い話にはジャンルがあります。ホラーパニックスプラッターゾンビ…。


それを鑑賞する方法も映画、動画、アニメ、マンガといろいろ。


でも、私的に怖さが尾を引いて、いつまでも震えているのが「心霊マンガ」。


怪物、妖怪、悪霊などが闊歩する創作的な「恐怖モノ」じゃない。


読者からの投稿や作家さんが現場へ取材に行って悲鳴をあげているような、実話的な怖いヤツ。


だって、創作的な怖さは、その時は恐ろしくても「あれは作り話だよな」なんて納得できちゃう。


でも、実話的な心霊モノは「本当に経験した話」というイメージと説得力があって、妙に怖さが沁みついてくる。


それがマンガだと、絵のすごさがさらに怖さを加速してくれる上に、ずっと脳裏に焼き付けてくれるんです。


というワケで、最初に紹介するのは、心霊マンガのパイオニア、つのだじろうさんの作品です。


1・恐怖新聞


日本のマンガ界で「心霊モノ」のジャンルを確立させたのが、つのだじろうさんと、その代表作「恐怖新聞」です。

1973年から1975年まで「週刊少年チャンピオン」に連載。コミックスは全9巻。

不気味なストーリーと絵のインパクトで大ブームを巻き起こしました。

石堂中学校に通う主人公・鬼形礼。一日読めば100日寿命が縮まる「恐怖新聞」が記事で予告し実現する恐ろしい出来事に巻き込まれる。


中でも、おススメのエピソードは以下の2点


「真夜中に奇怪な新聞が来た」


主人公・鬼形は幽霊の存在を信じていなかった。

だが、ある日の真夜中、突然「しんぶーん!」という声とともに、部屋の中に新聞が舞い込む。

「恐怖新聞」と題された紙面には、自分が通う中学の先生が霊によって引き起こされた事故でなくなると記されている。

そして翌日、先生は記事の通りに…。

「ピアノ」


鬼形のもとにきた「恐怖新聞」に、中学の音楽室でピアノが得意な女子生徒が死ぬと書かれている。

そして翌日の音楽室には、ピアノにもたれかかって死んでいる姿が…。

さらに、翌日から誰もいない音楽室でピアノの音が鳴るという声があがる。実はこのピアノには背筋が凍るような因縁があって…。

上の2エピソードは、鬼形が通う中学校が舞台。自宅や通学路、そして音楽室と、極めて身近な場所。

どこの学校にもある「七不思議」的な話に、恐ろしい霊魂というペーソスが加えられています。

「恐怖新聞」では、UFOとの遭遇や悪魔との闘いなども取り上げています。


でも、やっぱり怖くて、いい歳になっても記憶に残っているのは、心霊モノ。


実際につのださんは心霊科学協会の会員として、さまざまな事例や情報を研究されており、そこから話を構成するスタイル。


さらに劇画タッチの画風で、コマの至るところに写真風の絵をあしらうことで実話的で不気味な雰囲気を醸し出している。ホント、怖いんです。


2・亡霊学級



こちらも、つのだじろうさんの作品。1973年に「週刊少年チャンピオン」で不定期連載され大ヒット。

その反響から「恐怖新聞」の連載につながった作品です。単行本は全1巻。特におススメのエピソードは、こちら。

「水がしたたる!」


中学校で、理科を担当する女性教師と連絡がつかなくなった。だが教室で授業を受けた生徒もいて、関係者は首をかしげる。

その直後、校内のプールで女性の水死体が発見された。

身元は女性教師。夜中に忍び込みプールに落ちた子供を救うためおぼれてしまったという。そしてプールで奇怪な現象が発生する。

「手」


中学校のトイレは旧式のくみ取り式で、ある個室では用を足していると、便器の奥から青白い手がニューッと出てくる…話があった。

この話に興味を持った生徒が、気弱な同級生を個室に閉じ込めて、いじめる。だが同級生は個室の中で消えて行方不明になる。

その後、生徒が個室で用を足していると、便器の奥から伸びてきた腕に足をつかまれ、引きずり込まれる。

悲鳴を聞いて先生が駆け付けると、便器の中には2人の生徒の顔が浮かんでいた…。


この作品では、つのださんが「学校の七不思議」にスポットを当て、取材、研究してストーリーを構成されています。


本当に身近なもののそばにある恐怖を紹介したものばかり。


特に「」は怖い。


つのださんは作品中で、個室には何か因縁のある霊が地縛しており、それが便器の中に引きずり込んだのではないか、と説明しています。


今ではくみ取り式はお目にかかれませんが、私が子供のころ、遊びに行った母親の実家がそうでした。


その家の中で、たまたまあったチャンピオンに載っていたこのエピソードを読んで、震え上がりました(笑)。


3・強制除霊師・斎シリーズ


雑誌「あなたが体験した怖い話」で連載中のホラーマンガエッセイ。

2012年から刊行されたコミックスは計14巻(2024年3月14日時点)。

霊能者・斎さんが体験、監修された実話を、女性漫画家・小林薫さんが作画を担当。


人にも霊にも毒舌を吐きまくる斎さんが、次々に相談に来る人の霊障を解決していくストーリー。


ベースが実話だけに、どのエピソードも怖いですが、おススメはこちら。


「怨念旅館」


相談者の依頼で、斎さんはある地方の温泉旅館に出向く。

その旅館では客室に女性の霊が出現、ボヤ騒ぎや身内の体調不良などが相次いでいる。

斎は従業員が旅館に恨みを持って自殺していると霊視し、客室に泊まって除霊を行う。

「因縁の家系」


作画の小林さんの家系は、身内が早世したり病気になりがちなど不幸が続いていた。

相談を受けた斎さんが霊視を試み、小林さんの家系に問題があると指摘。

小林さんの家系は武家で、戦国時代の合戦で先祖が拷問の末に殺害した武士が恨んでいると指摘するー。

この作品が面白いのは、斎さんが毒舌で霊をののしり、強制的に除霊する姿。

隠れてないで出てこい!」「潰されるか、上(天界?)にあがるか、下(地獄?)にいくか、どちらがいい?」などど脅して、祓っていく。


テレビで流れている、何時間もお経を叫びながら体を叩いたりして祓っている除霊シーンとは違うんです。


ホントに強気で霊に命令するところがリアリティーを感じちゃう。


斎さんは洋品店の販売員でしたが、リストラに遭遇。愛する猫たちと過ごすための生活費を稼ぐため、いやいや能力を使っていたとのこと。


ただ、ご病気のため2018年に早世されました。ご冥福をお祈りいたします。


4・事故物件住みます芸人のお部屋いって視るんです!


こちらも「あなたが体験した怖い話」誌上で連載され、2019年にコミックス全1巻が発行されています。


事故物件住みます芸人の松原タニシさんが借りているいわくつき物件が舞台。

タニシさんと、作画の女性マンガ家・おがたちえさん、霊能者の育代さんが巡るホラーコメディーエッセイです。

おススメはこちら。

「第1話」


雑誌編集者からタニシさんの恐怖体験談をマンガにしてほしいと依頼を受けた、おがたさん。

実は怖がりで、タニシさんの代名詞である「事故物件」への同行取材だと知り、泣きの電話を入れて断ったがダメ。

除霊を担当する霊能者・育代さんと3人で、タニシさんが所有するアパートを訪問。腐乱死体が発見された部屋だった…。

「第3話」


タニシさんが東京で「新居」を探すことになり、おがたさんと育代さんは都内某所を訪問。

凄惨な殺人事件があった「T岡八幡宮」。霊視で事件の真相を探った後、3人は首つり自殺があった某区内のマンションへ。

いわくつきの部屋では、育代さんによるタロット占いでの霊視によって、自殺の理由が明らかになったが…。


ホラーコメディーなので、ギャグやオチがふんだんに散りばめられて笑ってしまいます。


でも、読んだ後に笑いの空気が薄れてきて、「これって、実際にある話なんだよな」と思い返し、怖くなってくる。


「T岡八幡宮」の件も世間を騒がせた事件。真相を巡ってさまざまな報道がありましたが、実際の事件を霊視するという試みが面白く、恐ろしいところ。


そして、タニシさん。この人は霊感がなく幽霊は見たことがないそうです。


でも、ホラーテラーとして出演されている「怪奇蒐集家」などを見ていると、住んでいる事故物件で発生している現象が怖すぎます。


怪奇現象を語る映像をみて再びマンガを読み返すと、その怖さが倍増してくるんです。


5・怪談和尚


怪談を語りつつ、仏教の教えを広める「怪談和尚」の三木大雲さん。京都の古刹・蓮久寺の住職さんです。

お寺へ相談に訪れる人たちの不可思議な体験を、優しさあふれる語り口で披露されて「怪奇蒐集家」やユーチューブなどでも人気です。


怪談による仏教説法を収録した「怪談和尚・京都怪奇譚」(文春文庫)を、マンガ家・森野達弥さんの作画でコミカライズしたのが「怪談和尚」。


文春オンラインで公開され、コミックス化(2021年8月5日発売)。全11話で、おススメなのが、こちらです。


「オレオレ詐欺で300万円だまし取った男が体験した恐ろしい出来事」


オレオレ詐欺でお金をだまし取り、逮捕されて収監された男。ある田舎で年配の女性から300万円をだまし取った。

だがテレビで、住人を殺してお金を奪った女が刃物で首を切り自殺するーというニュースが流れた。

事件現場は詐欺を働いた場所と同じ、女が奪ったお金は300万円。罪悪感と恐怖から布団をかぶって震え上がっていると…。


「物心ついた頃から一緒だった『熊のぬいぐるみ』が僕の命を救ってくれた」


ある男性は子供の頃、肌身離さず抱いていた熊のぬいぐるみ「クーさん」を親友のように思っていた。

ある日、海でクーさんを抱いて泳いでいると、おぼれてしまう。海中を見ると足首を大人の青白い手がつかみ海の底へ引きずり込もうとしている。

そのとき、クーさんがその手と闘い、足首から引き離してくれて助かったが、クーさんは海中へ沈んでいった…。


三木住職が相談に訪れた方から聞いた「生実話」。ホントに怖いです。


でも、泣ける話も多いんです。クーさんの話は続きがあって、男性の子供もクーさんに助けられる話。


ずっと大事にしているモノには魂が宿るといわれますが、このエピソードはゾッとしながらも涙がこぼれてしまいました。


まとめ・やはり実話的心霊モノは涼しさが違う


実話的な心霊マンガはホントに怖いです


ここまで、私がおススメする実話的な心霊モノを解説してきました。

  1. 恐怖新聞
  2. 亡霊学級
  3. 強制除霊師・斎シリーズ
  4. 事故物件住みます芸人のお部屋いって視るんです!
  5. 怪談和尚


涼しくなれる怪奇マンガは他にもたくさんあって、いろんなジャンルがあります。


でも、私的に最も怖いのは、やはり、上記の5作品のような、実話的な心霊モノ


創作した話ではないという感情から、自分にも起きるかもしれないという身近さがあって、怖さの次元が少々違います。


でも、夜は怖いので、昼間に読むようにしています。だって、その記憶が寝苦しい夜によみがえって、背筋が寒くなるんですから…。


当ブログでは、ほかにも怪奇・ホラー作品について解説しています。興味のある方はのぞいてみてください。






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